ベビー用洗剤に限らないが、アフィリエイトなど成功報酬型広告の弊害がベビー用洗剤にも顕著にみられます。
あたかも記事のように見せかけているため、消費者が宣伝と気がつかないうちに読んでしまう恐れが非常に大きい。
アフィリエイト側は収益が目的だから、不正確な表現などお構いなしで購買をあおるが、その手口だけは益々巧妙になっている。
洗濯や洗剤について調べると、
界面活性剤、ミセル濃度、カルシウムイオン、硬度、陰イオン、非イオン、両性イオン、陽イオン、pH調整、アルカリ性、酸性、中性などなど
難しい化学用語が続々と出てきて、簡単には理解できない。
また、どんな洗剤を買えばよいのか、よくわからない。
だから、販売する側にとって、ベビー用の洗剤は、赤ちゃんは小さくて弱々し
いからとくに気をつけたいであろう親の思いにつけ込める格好のターゲットにな
る。
無添加、お肌に優しい、自然派、100%天然由来、オーガニック成分、純石けん分99%、
化学物質不使用…
聞こえのいい言葉を並べ、メーカーの宣伝文句をそのまま張り付けるようなことが横行している。
「ベビー用洗剤」で検索して上位に出てきる「赤ちゃん洗濯洗剤おすすめ情報」なるものがいかにお粗末なのかの良い例を挙げる
「洗濯用石けんには界面活性剤が含まれていないため、安心して使えます」
界面活性剤とは、
本来、水と油のように混じり合わないものを、混ぜ合わせることができ、汚れを落とす洗浄の働きをする。その代表的なものが石けん。
石けんが界面活性剤であることを知らないで「記事」を書いているのです。
また、
「バリア機能が弱い赤ちゃんの肌には刺激が強すぎるから、できるだけ合成界面活性剤の配合割合が少ないものを選ぶ」
と合成界面活性剤を否定しながら、LASやAE(注)を配合した合成洗剤を堂々と推薦するなど、説明と推奨する洗剤が全く矛盾している。
もっとひどい例を挙げると
「赤ちゃん用の洗濯洗剤人気のおすすめ10選!無添加でお肌に優しく安心して使用できる」
と見出しで、さらに
「合成界面活性剤は人の手で科学的に作られました。洗浄力をアップするために強力な成分を含ませています」
と「気をつける成分」のトップに合成界面活性剤を挙げながら、10選のうち6つは合成洗剤、おまけにごく一般的な合成洗剤を3つ加えるという有様。
上記の例だけでも、でたらめさがよくわかると思う。
赤ちゃん用の洗剤が本当に必要なら多少の間違いは許せる。
しかし、赤ちゃん用の洗濯洗剤などは特別に必要のないものだ。
非科学的な煽り記事は、育児ママに不要なストレスを与えるだけだ。
インチキ情報に騙されていては赤ちゃんがかわいそう。
(注)
LAS(直鎖アルキルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、AE(ポリオキシエチレンアルキルエーテル、アルコールエトキシレートともいう)は代表的な合成界面活性剤
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酵素の働きをセスキ炭酸ソーダのアルカリ性がしっかりと支える、新発想の洗濯洗剤。溶かし込みや浸け置きは不要、すすぎも1回でOKです。