19:アタックZERO(ゼロ)の「洗剤残り」は「ゼロ」ではなかった ~「0」ではなく「0へ」と書いてあるから?

CMに人気俳優5人を起用し、社運を賭けて売り出したという
新洗剤「アタック ZERO」

「落ちにくい汚れ」ゼロ、「生乾き臭」ゼロ、「洗剤残り」ゼロの“ゼロ洗浄”を実現したと豪語しています。

洗濯用の洗剤は洗浄力もさることながら、洗濯物への残留を重視すべきですが、花王が謳う「すすぎ1回」で本当に「洗剤残りゼロ」なのか、試してみました。

「洗剤の残留テスト」は、誰でもご家庭で簡単にできる過炭酸ナトリウム(酸素系漂白剤)を使った検証方法です。

過炭酸ナトリウム(酸素系漂白剤)を使った洗剤成分残留テストは

・過炭酸ナトリウムは有機物や金属に強く反応し、発泡する

・しっかりすすげていれば、反応する物質がないから、発泡しない。

・洗剤成分が残っていれば、洗剤成分に反応して発泡する。

という単純明快なテスト方法です。

研究機関での試験のように各成分の詳細は分かりませんが、洗浄成分の残留ははっきりとわかります。

(1)アタックゼロで洗っている様子

(2)洗濯後にすすぎを一回し、過炭酸ナトリウム50gを投入したら…


しっかり泡が立ちました。
洗剤成分は残っている。
が……
パッケージをよく見ると
「ゼロ洗浄へ」って、「へ」がついていた。
だから、洗剤残りは0でなくても文句は言えない
ということでしょうか。

「洗剤成分残りゼロ」だったら、過炭酸ナトリウムは発砲しないはずですが、テストの結果からは、「アタックZERO」はすすぎ1回では洗剤成分が相当量残っていることは明らかです。

今回はすすぎ1回でテストしましたが、2回すすいでも洗剤成分はゼロにはならないと考えられます。

詳しくは、石鹸百科の『「すすぎ1回」はホントに大丈夫?』をご参照ください。

●今回のテストの前準備として、洗濯機を過炭酸ナトリウムで洗浄。
●洗ったもの:バスタオル2枚、フェイスタオル7枚
●洗濯機:全自動、水38L、水温40度
●洗剤量:3プッシュ(約15g)
●コース:洗い10分・すすぎ1回・脱水5分

過炭酸ナトリウムを使った洗剤成分残留テストは、誰でも簡単にできます。

みなさんもぜひお試しください。

実験例

(A)
40℃のお湯1Lに過炭酸ナトリウム10gを溶かして10分後
反応するものがないから発泡せず酸素を出し続けている↓

(B)
40℃のお湯1Lに過炭酸ナトリウム10gを溶かし、
純粉石けん2.5gを混ぜて10分後
石けん成分に反応して発泡している↓

(C)
40℃のお湯1Lに過炭酸ナトリウム10gを溶かし、
粉状合成洗剤2.5gを混ぜて10分後
洗剤成分に反応して発泡している↓

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