洗濯機は半年ぐらいの使用で多くのカビ汚染が見られます。
脱水槽と洗濯槽あるいは回転槽と洗濯槽の間に水分が残りやすいので、カビが生えやすいのです。
洗濯機のカビを減らす目的で脱水槽が従来のプラスチックからステンレスに代わりましたが、その効果は十分ではないようです。
洗濯槽の蓋を開け放していると、閉めている場合よりカビ数は40%ほど減らすことができるようですが、完全に乾燥させることは難しい。
洗濯機のカビ汚染は、不快感を与えるだけでなく、アレルギー性皮膚炎の原因になることがあると考えられており、洗濯槽のカビ対策は大変重要です。
脱水槽の裏側はカビにとって絶好の環境になる、これは洗濯機の宿命。
洗濯槽にカビを生やさない洗濯方法として、石けん百貨はもう10年も前から過炭酸ナトリウムを使った洗濯(以下カタンサン洗濯)を推奨しています。
「酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム)で洗濯ができます」と言うと、ほとんどの方が驚かれます。
漂白剤は洗濯用と台所用があって、衣類のシミや食器や布巾の落ちにくい汚れを漂白して落とすもの、となっていて、洗濯には繋がりにくいのでしょう。
抜群の洗浄力を発揮しながら、使用後はすみやかに酸素と水、炭酸ソーダに分解するので、環境にほとんど負荷をかけない過炭酸ナトリウムを漂白剤としての利用だけではあまりにももったいない。
そのように考え、石けん百貨は設立(1999年11月)以来、過炭酸ナトリウムの優れた洗浄力と様々な使い方に関する情報を発信し続けてきました。
過炭酸ナトリウムの認知度が一挙に広まるきっかけになった5年前のNHKの「あさイチ」で、筆者が過炭酸ナトリウムの解説をした際、「過炭酸ナトリウムで洗濯をすれば、洗濯槽の中もきれいになります」と言ったら、みなさんびっくりしていました。
「浴室用洗浄剤」「カビ取り用洗浄剤」「トイレ用洗浄剤」「換気扇・レンジ用洗浄剤」のように、「品名は」「その用途を適切に表現した用語を用いて表示する」という家庭用品品質表示法(注1)が日常生活に深く浸透していて、「洗濯は洗濯用洗剤で、洗濯槽の掃除は洗濯槽クリーナーでする」が常識になっているからだと思われます。
家庭用品品質表示法は順守すべきですが、必ずしも鵜呑みにすることはありません。
洗浄剤に限りませんが、成分を見ることが大切です。
酸素系漂白剤の主成分は過炭酸ナトリウム
酸素系洗濯槽クリーナーの主成分も過炭酸ナトリウム
主成分は全く同じだから、衣類の漂白や洗濯と同時に洗濯槽の中も掃除するのは当たり前。
週に一回、カタンサン洗濯をすれば、洗濯槽も一緒に掃除をしているのだから、洗濯槽の中がいつもきれいなのも当たり前。
我が家では、入浴直後の残り湯を洗濯に使える日に、シーツやバスタオルなどはカタンサン洗濯をしてきました。(注2)
かれこれ10年間、ほぼ週一回のペースで続けてきましたから、洗濯でカビに悩むことは全くありません。
カタンサン洗濯をするまではひどかったです。
カタンサン洗濯を始めるにあたって、2~3か月以上洗濯槽の掃除をしていない方、洗濯槽が汚れている、と思われる方には、先ず洗濯槽を徹底的に掃除することをお勧めします。
洗濯槽が汚れたままカタンサン洗濯をすると、洗濯物がカビだらけになる、という悲惨なことになりますから、くれぐれもご注意ください。
残り湯を使ったカタンサン洗濯は、洗濯、漂白をしながら、洗濯槽をきれいにして、その上節水や水道代とガス代の節約にもなるという一石二鳥どころか、一石三鳥、四鳥の優れ技なんです。
特に、苦労して洗濯槽をきれいにした方、洗濯機を買い替えた方には、心からカタンサン洗濯をお勧めします。
(注1)
家庭用品品質表示法から「住宅用又は家具用の洗浄剤」の「品名」には以下のように書かれています。
『その用途を適切に表現した用語を用いることとし、必ず「洗浄剤」の用語を付記して表示しなければならない。具体的には「浴室用洗浄剤」「カビ取り用洗浄剤」「トイレ用洗浄剤」「換気扇・レンジ用洗浄剤」のように表示する。』
(注2)
過炭酸ナトリウム洗濯に向かないものは以下のとおり。
毛、絹などデリケートな繊維
自然素材の飾りやボタンが付いているもの(例:木製ボタンや留め具など)
金属の飾りなどが付いているもの(ボタンやバックルなど。ただし素材によっては洗えるものもあります)
→ 石けん百貨「過炭酸ナトリウム(酸素系漂白剤)」の商品ページはこちら。
過炭酸ナトリウム100%。塩素系と違い、ツーンとした嫌な臭いが無く、色柄物の漂白にも使えます。ふきんの漂白や茶渋落としにも効果抜群。これ単体で「過炭酸ナトリウム洗濯」にも使えます。